細胞分裂や遺伝子発現など、生体が営む重要な現象にポリアミンが関与していることは現象的には明らかになってきているが、そのメカニズムには不明な点が多く残されている。近年、80-90℃程度の高温環境で生息する超好熱菌は、分岐型ポリアミンを細胞内で作り出していることが明らかになっている。この分岐型の構造は、通常の細胞には見られない分子構造であり、それが高温条件下での生存に深く関わっているものと推測される。この様な分岐型ポリアミンが、温度依存的にDNA構造を変化させ、80℃の高温条件下で、数十ナノメータのオーダーのマルチループを形成することを明らかにした論文が、国際誌ChemPhysChemに採択されました。西尾君(M1)が第一著者。関学、立命、名市大の研究グループとの共同研究。

“Branched-Chain Polyamine Found in Hyperthermophiles Induces Unique Temperature-Dependent Structural Changes in Genome-Size DNA”,Takashi Nishio, Yuko Yoshikawa, Wakao Fukuda, Naoki Umezawa, Tsunehiko Higuchi, Shinsuke Fujiwara, Tadayuki Imanaka, and Kenichi Yoshikawa, ChemPhysChem, in press.