グルコースとその重合体(ポリマー)であるスターチ(ポリマー)の混合水溶液を乾燥させると、“ひび割れ”や“平面の層状剥離”、更には、“均質”な状態へと、グルコース含有量の増大に伴い、得られるパターンが転移することを見出した。水溶液表面からの水の蒸発に伴い、グルコースや水が“負の拡散”を示すことがこのような転移現象に関与していると考え、現象論的非線形拡散方程式を考案し、この数理モデルによりメカニズムの議論を行った。このような実験と理論を統合した論文が、国際誌Chemistry Lettersに採択されました。馬場さん(D2)、吉岡さん(2016年度卒業)、鷹取さん(博士研究員)が第一、第二、第三筆頭著者、生命医科学部大江洋平教授との共同研究。

Transitions among cracking, peeling and homogenization on drying of an aqueous solution containing glucose and starch, Hikari Baba, Risa Yoshioka, Satoshi Takatori,Yohei Oe, Kenichi Yoshikawa, Chem. Lett., in press.