「組織切片の伸展が引き起こすひび割れパターン形成-新たな病態診断手法-」の論文が国際誌Scientific Reportsにアクセプトされました。ガンなどの病理検査では摘出した病態組織切片をガラスプレート上に置いて、光学顕微鏡で観察することが一般的に行われている。しかしながら、例えば肝炎と肝がんでは、顕微鏡像での差異は少なく、正確な病態把握が困難であった。本研究では、組織切片を伸展するといった単純な操作を加えることによって生成する”ひび割れパターン“を定量的に解析することにより、ガンなどのより正確な病理診断が可能になることを、実験的に示したものとなっている。檀野君(2017年度修士修了)、中村君(2016年度修士修了)、大社さん(M1)が著者となっている。医生命システム学科の池川研究室、京都大学医病理学教室、山口大との共同研究。

“Cracking pattern of tissue slices induced by external extension provides useful diagnostic information”,Keisuke Danno, Takuto Nakamura, Natsumi Okoso, Naohiko Nakamura, Kohta Iguchi, Yoshiaki Iwadate, Takahiro Kenmotsu, Masaya Ikegawa, Shinji Uemoto, Kenichi Yoshikawa, Scientific Reports, in press.