光ピンセットを用いた細胞接着の論文が国際誌Chem.Phys.Lett.にアクセプトされました:橋本君 (2015年度修士修了)が筆頭著者、”レーザーによる遠隔操作により細胞集団の安定な3次元組織化に成功”

ゲルや固体基盤を用いない安定な細胞接着の構築:高分子混雑環境下でのレーザーを用いた非侵襲手法

橋本君(2015年度修士修了)が筆頭著者の論文が、国際誌 Chem. Phys. Lett., 655-656, 11-16 (2016)に出版されました。

従来の細胞生物学では必要不可欠とされていたゲルなどの固体基盤を用いることなく3次元細胞集合体を安定に構築することに成功した(Fig.1)。高分子溶液中の任意の細胞をレーザーピンセット技術により、同溶液中の他の細胞の下へと非接触で搬送し、数分間放置すると、高分子が存在しない環境でもその接着を維持するという事が確認された。本研究では、この細胞接着のメカニズムについて接着面の細胞膜上の物質の自発的な転移の観点から考える。

Fig.1. Optical construction of a pyramidal assembly. The focal point of the laser is marked by the red ‘x’.