当研究室では、光ピンセット技術と高分子混雑効果を活用し、安定な3次元の細胞組織体を構築する研究を発展させてきました。今回、種類の異なる2種の細胞:間葉系幹細胞と血管内皮細胞 を用いて安定な3D細胞組織体を構築した研究が、国際誌 : Materialsにアクセプトされました。本研究は、再生医療の先駆的な研究となり、再生医療分野に新規的な知見をもたらすものと期待されています。第1著者 山崎君(2019年MC修了)、・第2著者 岸本君(M2)。谷口博士(Polish Academy of Sciences)との共同研究。

[更新日] 2019.06.02 [カテゴリー] 最新情報

「組織切片の張力伸展応答:がんの病理診断手法の創出」の研究が雑誌BIO INDUSTRYにとりあげられました。がんなどの“病理診断”では、採取した組織切片をガラスプレート上に置いて、光学顕微鏡で観察することが一般的な手法となっていますが、定量的な診断が困難でありました。そこで、本研究では組織切片を伸展させることで発生する”ひび割れパターン“を画像解析することによって、定量的な病理診断が可能になることを明らかにしました。大社さん(M1)が筆頭著者。(医生命システム学科の池川研究室、京都大学医病理学教室、山口大との共同研究)

[更新日] 2019.03.19 [カテゴリー] 最新情報

当研究室で確立した、蛍光顕微鏡によるDNA一分子観察の方法論を適用して、トリチウム水から放出される低線量ベータ線によるゲノムサイズDNAの二重鎖切断効率を、定量的に評価した研究成果をまとめた論文が、国際誌Fusion Engineering and Designに採択されました。本研究で得られた成果は、知見が極めて不足している、低濃度トリチウムが引き起こすゲノムDNAの二重鎖切断に関しての情報を与えるものとなっています。富山大学の波多野教授との共同研究。

[更新日] 2018.12.18 [カテゴリー] 最新情報

当研究室では、光ピンセット技術と高分子混雑効果を活用し、安定な3次元の細胞組織体を構築する実験手法を発展させてきました。本手法は、合成ゲルなどの人工的な足場を用いず細胞に“優しく”、数分間で3次元細胞組織体を構築できることが特徴です。今後、再生医療や組織工学の分野への応用展開が期待されます。今回、実験手法に関して、一連のプロトコルをまとめて、オンラインビデオジャーナル(国際誌): Journal of Visualized Experimentsに発表しました。第1著者山崎君(M2)、・第2著者辻君(2018年MC修了)。谷口博士(Polish Academy of Sciences)との共同研究。

[更新日] 2018.11.28 [カテゴリー] 最新情報

ポリアミンによって凝集した複数のDNA分子をレーザトラップした後に、レーザをオフすると、直鎖型のポリアミンでは集合状態が維持されるのに対して、分岐型では個々のDNA分子に離散することを見出した論文が、国際誌 Coll. Poly. Sci. により採択されました。ヒトを含め通常の細胞には直鎖型のポリアミンが存在しており多様な作用を示していることはよく知られている。近年になって、沸点近傍の温度で生育している超好熱菌は分岐鎖ポリアミンを産生していることが見出され、高温条件での生命活動の維持に分岐型が重要な役割を担っているのではとの推論がなされている。今回得られた実験結果については、モンテカルロ法による理論計算により、直鎖型と分岐型のDNAへの結合様式の違いによるものと結論している。柏樹君(M2)、西尾君(M2)が第1, 2著者。New York City Univ.のProf. Shew との共同研究。

[更新日] 2018.11.27 [カテゴリー] 最新情報